

射出成形工場では、金型に付着するカーボン(炭化物)やガス焼けによる汚れが品質不良の原因となります。近年、人手不足や生産効率向上の観点から、レーザークリーナーを活用した金型洗浄が注目されており、弊社への問い合わせも増えております。
そこで今回は射出成形金型のカーボン除去にレーザークリーナーが使えるのか、そのメリットや注意点を詳しく解説します。
なぜ射出成形金型にカーボンが付着するのか
射出成形では樹脂を高温で溶融し、金型内に充填します。
この過程で、
樹脂の熱分解
添加剤の残留
ガス焼け
離型剤の蓄積
などが発生し、金型表面に黒色のカーボン汚れが付着します。
特に、
ABS
PC
PA
PBT
PPS
などの樹脂では発生しやすい傾向があります。
カーボン付着による問題
カーボンを放置すると、
成形不良
黒点
異物混入
転写不良
が発生します。
品質低下
金型表面の状態が悪化し、
光沢不良
シボ転写不良
外観不良
につながります。
生産停止
定期的な金型清掃が必要になり、設備停止時間が増加します。
従来のカーボン除去方法
有機溶剤洗浄
最も一般的な方法です。
メリット
設備不要
導入しやすい
デメリット
手作業が多い
洗浄ムラ
薬品管理が必要
ブラシ研磨
ワイヤーブラシや研磨材で除去します。
デメリット
金型表面を傷つける可能性
シボ面への影響
超音波洗浄
複雑形状には有効です。
しかし、
洗浄液管理
洗浄時間
設備費用
が課題になります。
レーザークリーナーはカーボン除去に使えるのか?
結論から言うと、非常に有効です。
レーザー照射によって、金型表面に付着したカーボン層のみを加熱・蒸散させることで除去できます。
レーザークリーナーのメリット
非接触洗浄
ブラシや研磨材のように接触しません。
そのため、金型表面へのダメージを抑えやすくなります。
消耗品が少ない
基本的に必要なのは、
電力
保護レンズ
集塵フィルター
程度です。
シボ面に対応しやすい
自動車内装部品などのシボ加工面は、研磨による損傷リスクがあります。
レーザー洗浄は接触しないため、シボ形状を維持しやすいという特徴があります。
分解工数削減
対象によっては、金型を完全分解せずに洗浄できるケースがあります。
自動車業界での活用例
特に以下のような金型で活用されています。
射出成形金型
インパネ部品
コネクタ部品
内装部品
プレス金型
油汚れ除去
カーボン除去
ダイカスト金型
離型剤残渣除去
焼付き除去
レーザー洗浄に向いている汚れ
汚れ | 適性 |
|---|---|
カーボン | ◎ |
ガス焼け | ◎ |
離型剤残渣 | ◎ |
油汚れ | ○ |
厚い錆 | △ |
パルスレーザーとCWレーザーはどちらが向いている?
金型洗浄用途では、一般的にパルスレーザーが有利です。
理由は、
熱影響が少ない
微細形状に対応しやすい
シボ面との相性が良い
ためです。
パルス機が向く用途
射出成形金型
精密金型
シボ加工面
CW機が向く用途
厚い汚れ
錆除去
鉄骨や大型設備
レーザー洗浄導入時の注意点
出力設定が重要
高出力すぎると、金型表面の温度上昇を招く場合があります。
弊社は現場に赴き最適なパラメーター設定を行います。
ヒューム対策が必要
カーボン蒸散時には煙が発生します。
そのため、
集塵機/ヒューム吸引装置の併用が推奨されます。
事前テストが重要
金型材質や汚れの状態によって最適条件は異なります。
弊社は導入検討中の企業様への無料デモを行っておりますので
実機での事前テストをおすすめします。現場に赴き最適なパラメーター設定を
行い、デモさせて頂きます。
まとめ
射出成形金型のカーボン除去にレーザークリーナーは非常に有効です。
特に、
金型を傷つけたくない
清掃時間を短縮したい
シボ面を維持したい
薬品使用量を削減したい
という現場では大きなメリットがあります。
最近は自動車部品メーカーを中心に導入が進んできており、金型メンテナンスの効率化手段として注目されています。
無料サンプルテスト受付中
「このカーボン汚れは落ちるのか?」
「シボ面に影響はないか?」
など、ご不明な点がありましたらお気軽に弊社までご相談ください。
テストピースを弊社に送って頂いてのサンプルワークや現場での実機デモにも対応しております。
